サッカーからヘディングが減り、なくなっていく?広がる育成年代でのヘディング禁止

指導スキル

GK以外が手でボールを扱うことが許されないサッカーでは、
キックに続くボールを飛ばす方法として使われるのが、ヘディングです。

しかし、そんなヘディングは、誰もが知るように頭を使ってするものです。
頭への衝撃を繰り返すことが良いか悪いかで言えば、確実に悪い方でしょう。
昔から、サッカーをやっている少年が成績を落とすと、
『ヘディングばっかりしてるから、脳細胞が死んでいるんだろう』とよく言われてきましたが、
さまざまな研究や状況から、その悪影響が謳われるようになってきています。

米国では2016年に育成年代での禁止とされ、世界的に大きなニュースになったのを覚えていますが、
その流れは確実に加速し、世界中に広がっています。

今回、またヘディングに関する記事が出ていたので、紹介します。

https://thedigestweb.com/football/detail/id=39342

この中に、このような記述があります。

昨年2月、イングランド、スコットランド、そして北アイルランドのウェールズを除く英国の各サッカー協会(FA)は、11歳以下の選手に「練習中のヘディング指導をしない」という条項を含むガイドラインを発表した。

同ガイドラインでは、「12歳から16歳の間も段階的にヘディング指導を行なうこと」を命じ、ヘディング練習そのものもU-18カテゴリーまでは「低プライオリティー」とした。また試合での制限は加えられていないものの、1試合に行なうヘディング数も1~2回程度とも記されている。

このような指針が打ち出されるようになったのは、1900~76年に生まれたスコットランドの元プロサッカー選手7676人を対象とした研究結果に基づいてのものだという。

対象となった元選手のうち、すでに亡くなった1180人の死因を分析すると、神経変性疾患で死亡するリスクが一般人の3.5倍となることが判明。さらに元選手は一般人に比べ、パーキンソン病の発症率が約2倍、運動ニューロン疾患(MND)の発症率が約4倍、アルツハイマー病の発症率が約5倍も高く、その一方で、肺がんや心筋梗塞こうそくなどのリスクは一般人より低いとされた。

「サッカーにおけるヘディングは、脳震盪のリスクを増大する。長期間にわたる脳震盪に至るか至らないかのけがを続けていると、それは蓄積され、やがて脳に損傷を与えることにつながる。だが、しっかりとした技術と頭を守るヘッドギアがあれば、そのリスクは軽減される」

『Helathline.Com』

もともとわかっていたようなことではあるものの、科学的なデータで証明されることにより、
より危険度を認識し、控えるようになってきているというのが今の流れです。

日本ではまだ「禁止」といったルールまではないかと思いますが、
この動きは確実に進んでいくものだと思われます。

少年クラブの練習で、ヘディングばかりに力を入れているところはあまりないと思いますが、
トレーニングに積極的に取り入れるというのは控えた方が良さそうです。

コメント

  1. […] […]

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